新しいOutlookに、プロバイダーのメールをPOPで設定したい。ところが「IMAP」の画面しか出てこない。Microsoftのサインイン画面に飛ばされる。最後まで入力したのに完了しない。
この記事では、次の3つが分かります。
- 「POP」を選ぶ画面へ進むための、隠れたボタンの場所
- 入力しても設定が完了しないときの原因と直し方
- 新しいOutlookではPOP設定ができない契約の見分け方と、そのときの代わりの方法
新しいOutlookでもPOPの設定はできます。ただ、POPを選ぶ画面が分かりにくい場所にあり、ここでつまずく人がとても多いです。
まず確認すること(30秒でできる切り分け)
設定画面に入る前に、手元に次の情報がそろっているか確認してください。どれか1つでも違うと、何度やり直しても完了しません。
- メールアドレスと、メール用のパスワード(会員サイトのログイン用とは別のことがあります)
- 受信(POP)サーバー名と、ポート番号
- 送信(SMTP)サーバー名と、ポート番号
- 暗号化の種類(SSL/TLSなど)
- 受信の認証に使う名前が、メールアドレスと同じか、別のID(POP IDなど)か
最後の項目がとても大切です。認証にメールアドレス以外のIDを使う契約は、新しいOutlookでは設定を完了できない場合があります(原因2で説明します)。
| つまずいている場所 | 考えられる原因 | 読むところ |
|---|---|---|
| 「IMAP」の画面しか出ない/Microsoftのサインインに飛ぶ | POPを選ぶボタンが隠れている | 原因1 |
| 入力しても「設定できない」と戻される | 認証IDの違い・設定値の誤り | 原因2・3 |
| 最後の画面のまま進まない | アプリ側の処理の止まり | 原因4 |
| 設定は完了したのに受信できない | POP接続の不具合 | 原因5 |
正しい設定手順(POPの画面へ進むまで)
ニフティやSo-netなど、プロバイダー各社の公式マニュアルで案内されている流れです。画面の名前はバージョンによって少し変わることがあります。
- 新しいOutlookの右上の「設定」(歯車のマーク)を開く
- 「アカウント」→「メールアカウント」→「アカウントの追加」を選ぶ
- 「おすすめのアカウント」の欄にメールアドレスを入れ、「続行」を押す
- 「IMAP」の画面が出たら、パスワードを入れずに「プロバイダーを選択」を押す
- Microsoftのサインイン画面が出た場合は「×」で閉じ、「高度なセットアップ」を押す
- メールプロバイダーの一覧から「POP」を選ぶ
- パスワード・POP受信サーバー・ポート・セキュア接続タイプを入力する
- 続けてSMTPユーザー名・SMTPパスワード・SMTP送信サーバー・ポート・セキュア接続タイプを入力する
- 「続行」を押し、そのあとの確認画面を「次へ」「承諾」「続行」の順に進める
送信サーバーの入力欄が見当たらない場合は、画面にある「表示数を増やす」のスイッチをオンにすると、残りの項目が出てきます。
POP設定ができない原因は5つ
上の手順のどこで止まっているかによって、原因が分かれます。自分の止まった場所に合う原因を読んでください。
原因1:「POP」を選ぶ画面にたどり着けていない
いちばん多いつまずきです。新しいOutlookはメールアドレスから設定を自動で探し、見つからないとIMAPの画面を出します。この画面でパスワードを入れて進むと、IMAPで設定しようとしてしまいます。
目印は「POPという文字がどこにも出てこない」ことです。手順4の「プロバイダーを選択」を押さないと、POPの選択肢は表示されません。
原因2:受信の認証にメールアドレス以外のIDを使う契約
プロバイダーによっては、受信の認証に「POP ID」など、メールアドレスとは別の名前を使います。
イッツコムは、新しいOutlookが受信の認証にメールアドレスとパスワードを求める仕様になったため、自社のメールは設定を完了できないと案内しています(2024年12月の案内)。同じ方式の契約では、どれだけ入力を見直しても完了しません。
原因3:サーバー名・ポート番号・暗号化の組み合わせが違う
ポート番号と暗号化の種類は、必ず組み合わせで決まっています。たとえば多くのプロバイダーでは、受信は995番とSSL/TLS、送信は465番とSSL/TLSの組み合わせです。送信は587番を使うプロバイダーもあります。
1か所でも違うと、受信はできても送信だけ失敗する、といった分かりにくい症状になります。値は推測で入れず、プロバイダーの案内のとおりに入力してください。
原因4:最後の画面で止まったまま進まない
入力を終えて「続行」を押したあと、画面がそのまま動かなくなることがあります。実際には裏でアカウントが作られている場合もあり、そのまま何度もやり直すと同じアカウントが重複して登録されることがあります。
原因5:設定は完了したのに、POPで受信できない
設定が終わり、送信もできるのに、受信トレイにメールが入ってこないケースです。エックスサーバーは、2024年8月以降の新しいOutlookでPOP接続にするとメールを受信できない事象を確認しており、IMAP接続では正常に同期すると案内しています。
【原因別】具体的な直し方
止まった場所に合う見出しから読んでください。どの原因でも、最後の手段は「IMAPにする」か「クラシックOutlookを使う」の2つです。
原因1の直し方:「プロバイダーを選択」から入り直す
- 途中まで進んだ画面は閉じ、「設定」→「アカウント」に戻る
- 設定したいアドレスが一覧に出ていたら、いったん削除する
- 「アカウントの追加」からメールアドレスを入れ直す
- IMAPの画面では何も入力せず、「プロバイダーを選択」を押す
- 「プロバイダーを選択」が出ない場合は、パスワード欄に何か文字を入れて「続行」を押すと、「高度なセットアップ」へ進めることがあります(ニフティの公式マニュアルの案内)
- 「POP」を選び、正しい値を入力する
原因2の直し方:新しいOutlook以外で使う
このタイプの契約は、新しいOutlookの側では直せません。プロバイダーが案内している次の方法から選んでください。
- クラシックOutlook(買い切り版のOutlook 2019・2021、Microsoft 365)を使う…「ファイル」→「アカウントの追加」から、詳細設定で手動設定できます
- プロバイダーのWebメールを使う…ブラウザでログインすれば、アプリなしで読み書きできます
- Thunderbirdなど、別のメールソフトを使う…無料で使えるメールソフトもあります
原因3の直し方:設定値を1つずつ照らし合わせる
- プロバイダーの公式サイトで「メール設定」のページを開く(「プロバイダー名 メール設定 POP」で検索すると見つかります)
- 受信サーバー名・ポート・暗号化の3つを、入力した値と1つずつ見比べる
- 送信サーバー名・ポート・暗号化も同じように見比べる
- パスワードはメール用のパスワードか確認する(会員サイトのパスワードとは別のことがあります)
- 違いがあれば、アカウントを削除して正しい値で入れ直す
何度も試すと、プロバイダー側で一時的にロックされることがあります。分からない場合は推測で入れ続けず、プロバイダーの会員サイトでメールパスワードを再設定してください。
原因4の直し方:5分待ってから開き直す
- 最後の画面で止まったら、5分ほど待つ
- それでも動かなければ、新しいOutlookを終了する
- 開き直して、「設定」→「アカウント」に目的のアドレスができていないか確認する
- できていれば、そのまま送受信を試す
- できていなければ、原因1の手順で最初から入れ直す
原因5の直し方:IMAPで設定し直す
- 受信トレイの中身を、プロバイダーのWebメールで確認しておく(届いているはずのメールがあるか)
- 「設定」→「アカウント」で、POPで登録したアカウントを削除する
- 「アカウントの追加」から入り直し、今度は「IMAP」を選ぶ
- プロバイダーが案内しているIMAPのサーバー名・ポート・暗号化を入力する
POPのまま使い続けたい場合は、クラシックOutlookやThunderbirdなど、POPで問題なく受信できるメールソフトに切り替えるのが確実です。
POPとIMAP、どちらを選ぶべき?
「昔からPOPで使っていたから」という理由だけなら、IMAPに切り替えても困ることはほとんどありません。違いを表にまとめます。
| 項目 | POP | IMAP |
|---|---|---|
| メールの保存場所 | パソコンに取り込む | サーバーに残す |
| スマホとの併用 | 向かない(パソコンとスマホで中身がずれる) | 向く(どの機器でも同じ状態) |
| 取得できるフォルダー | 受信トレイのみ | サーバー上のフォルダーも見られる |
| 新しいOutlookでの安定性 | 受信できない事象の報告がある | 安定して同期すると案内されている |
ニフティの公式マニュアルでも、POPでは受信箱にあるメールしか取得できないと案内されています。サーバーの容量が小さく、メールをパソコンへ移したい事情がない限り、IMAPをおすすめします。
それでも設定できないときは
- プロバイダーの「新しいOutlook」向けの案内を探す…対応しているプロバイダーは、新しいOutlook専用の設定手順を公開しています。「プロバイダー名 新しいOutlook」で検索してください
- プロバイダーのサポートに問い合わせる…新しいOutlookに対応しているかどうかを、はっきり教えてもらえます
- 以前のOutlookに戻す…Microsoft 365などを契約していれば、クラシックOutlookで従来どおり手動設定できます
よくある質問
新しいOutlookでは、POPは使えないのですか?
使えます。「プロバイダーを選択」または「高度なセットアップ」から「POP」を選べば、サーバー名などを入力できます。ただし、受信の認証にメールアドレス以外のIDを使う契約など、設定を完了できない場合もあります。
設定したら、画面が英語になってしまいました
「設定」の「General」を開き、言語を「日本語(日本)」に変えて保存してください。一部が英語のまま残る場合は、新しいOutlookを再起動すると日本語になります。
POPからIMAPに変えると、パソコンに取り込んだメールは消えますか?
POPで取り込んだメールの扱いは、使っていたソフトや設定によって変わります。アカウントを削除する前に、大事なメールは別のフォルダーへ移すか、Webメール側に残っているかを確認してください。
以前の「メール」アプリでは、POPで使えていました
Windowsに入っていた以前の「メール」アプリは、Microsoftのサポートが2024年12月末で終わっています。今後も同じ使い方を続けるなら、新しいOutlookでIMAPに切り替えるか、別のメールソフトへ移るのが安全です。
まとめ
新しいOutlookでPOP設定ができないときは、次の順で確認してください。
- プロバイダーの設定値(サーバー名・ポート・暗号化・認証ID)を手元に用意する
- IMAPの画面では入力せず、「プロバイダーを選択」→「POP」へ進む
- 認証にメールアドレス以外のIDを使う契約なら、クラシックOutlookかWebメールを使う
- 止まったら5分待ち、開き直してアカウントができていないか確かめる
- 設定できたのに受信できないなら、IMAPに切り替える
いちばんのつまずきは、POPを選ぶ画面にたどり着けていないことです。IMAPの画面が出たら、パスワードを入れる前に「プロバイダーを選択」を探してください。
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